消毒代は断ると入居できない?任意オプションと業者の説明義務
「消毒代は必須です」「断ると入居できません」という説明を受けることがあります。消毒・抗菌処理は任意のオプションサービスであり、宅建業法47条1号との関係で問題になり得る説明です。
結論:消毒は任意サービス。「必須」という説明は宅建業法47条1号の問題になり得る
消毒・抗菌処理は任意のオプションサービスであり、断っても入居拒否の正当な理由にはなりません。「必須です」「断ると入居できません」という説明は、宅建業法47条1号(契約に際し重要な事実を告知しない・不実のことを告げる行為の禁止)の問題になり得ます。
よくある誤解
よくある誤解
「消毒代は必須の費用で断れない」
「オーナーが消毒を条件にしているので拒否できない」
「火災保険と同じで入居条件として義務がある」
火災保険は貸主・建物の補償として合理的な必須条件ですが、消毒・抗菌処理は性質が異なります。 消毒は「借主への任意オプションサービス」であり、義務ではありません。
なぜ「必須」と言われるのか
業者が消毒施工業者から手数料を受け取っている
消毒代の一部が仲介業者・管理会社にキックバックとして入る構造が存在します。利益がある費目は「必須」と説明されやすい傾向があります。
「断れる」と知られたくない
任意サービスであることを説明すると断られる可能性が高いため、意図的に「必須」という説明をするケースがあります。
実態として施工されないことがある
請求だけして実際には施工されない・または形式的な施工にとどまるケースも指摘されています。
宅建業法47条1号との関係
宅建業法47条1号(要旨)
宅建業者は、取引の相手方に対し、契約の締結に際し重要な事実を故意に告げなかったり、 不実のことを告げたりしてはならない。
消毒が任意サービスであることは「重要な事実」に該当し得ます。 「必須です」「断ると入居できません」という不実の告知・誇大表示は、 この条文の問題になり得るとされています。 実際に行政処分事例もあり、都道府県の宅建指導行政への報告材料になり得ます。
断り方のステップ
契約前(署名前)の場合
- 1.「消毒・抗菌処理が任意のオプションであることを確認したいのですが」と聞く
- 2.「今回は不要でお願いします」と明確に伝える
- 3.断れないと言われた場合:「必須とする根拠を書面で教えてください」と返す
- 4.「宅建業法47条との関係で確認しています」と添えると効果的
- 5.その返答(「必須です」等)を記録する(録音も可能・一方当事者の同意で合法)
- 6.見積書の改訂版を求める
すでに払ってしまった場合
- 1.支払い時の記録・領収書・「必須」と説明された経緯を記録する
- 2.消費者センターへの相談(返金の可否・相談経路の確認)
- 3.宅建行政(都道府県の宅建指導課)への申告も選択肢
- 4.少額の場合は訴訟より行政への申告が現実的なケースが多い
業者の返し別の対処
業者が言うこと
「消毒は必須のオプションです」
実態
消毒・抗菌処理は任意のサービスです。「必須」という説明は宅建業法47条1号(重要事実の不告知・誤告知)の問題になり得ます。
返し方
「消毒・抗菌処理が必須である根拠を教えてください。任意のオプションサービスと理解していますが、必須とするどのような契約上・法律上の根拠がありますか?」
業者が言うこと
「消毒しないと入居できません」
実態
消毒の有無は入居可否の正当な判断基準にはなりません。このような説明は宅建業法47条1号の問題になり得ます。
返し方
「入居の可否は物件のオーナー・管理会社の判断によるものと理解していますが、消毒を行わないことが入居拒否の理由になるとのことで、その根拠を書面でいただけますか?」
業者が言うこと
「オーナーが消毒を条件にしています」
実態
仮にオーナーが希望していたとしても、借主への説明においてオーナーの要望と任意性の説明を区別する必要があります。任意サービスを必須のように説明することは問題になり得ます。
返し方
「オーナーのご希望として確認しました。ただ任意のサービスである点は変わらないと認識しています。今回は不要でお願いします。」
業者が言うこと
「衛生上の理由で実施が必要です」
実態
衛生上の理由は入居者の選択を制約する正当な理由にはなりません。消毒の効果・有効期間・実施業者についても実態を確認することが重要です。
返し方
「衛生上の理由については理解しましたが、任意サービスとして選択できる権利は借主にあると理解しています。実施を選択しない場合の取り扱いを確認させてください。」
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